リモート・オープンハウス 〜 伝統建築・土壁の家見学会!

人と環境に優しい、日本建築の伝統を守る大工が作る土壁の家。伝えられた技を生かした新しい家づくりを紹介します。

U邸_外観

家で過ごす時間が増えた2020年、建物そのものへの関心も増えています。疲れて帰って過ごす家ではなく、家族と暮らし働く家…。テレワークで仕事をするようになると、家の環境の大切さを切実に感じます。2020年、日本の伝統建築を守る大工・左官・建具・畳など、職人さんの技が、世界遺産に登録され、ますます注目を集めています。自然素材に包まれた、ほっとする家がいいですね。

伝統を守る大工の土壁の家

今回紹介する伝統建築の新しい土壁の家は、テレワークにもぴったりな、書斎のある、家族が過ごすのにぴったりな住まいです。東京多摩の杉と自然素材そのものの土壁で作られた町家大工都倉の家、家族の健康を大切に考える子育て世代から高齢の方も安心の新しいU様邸を紹介します。


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玄関は縦スリットの優しいデザイン

※写真はスライドショーになってます。スクロールさせてご覧ください。
  • U邸_バルコニー
  • U邸_玄関
  • U邸_階段

伝統を大切にする住まいは訪ねてくださるお客様を、森を感じる縦スリットの壁と横開きの玄関扉がやさしく迎えます。玄関廊下には靴や生活用品を仕舞える引き戸収納。こちらも杉の赤身と白太をあしらった、縦縞デザインの引き戸です(YouTubeではさらに詳しい紹介も)。

木組みと漆喰の美しいリビング

  • U邸_リビング
  • U邸_ロフト
  • U邸_リビング机
  • U邸_四枚障子①
  • U邸_四枚障子②
  • U邸_木組みの屋根

伝統の木組みと白漆喰の壁がやさしく包み込むリビングと和室。キッチンも繋がっているので、二階の広がりを大きく使っています。安全にも配慮した木格子の引き戸で子供達の遊び場にもなるロフト。小さな愛らしい声が聞こえてきそうです。

機動的なキッチンは主婦の味方

  • U邸_システムキッチン
  • U邸_壁面収納
  • U邸_ベランダ
  • U邸_家事机
  • U邸_出窓と吊り戸棚

作り付けの引き戸棚で、見せる収納と隠す収納の使い分け、便利なシステムキッチンに明かり取りの出窓。ちょっとした小物も置けます。家事机一体型の収納棚の奥には二階キッチンなのに、勝手口? どこに続くのかと思えば、キチン脇にベランダ。野菜や山菜を干したり、風仕事にも便利です。主婦ってこういうスペースが大切なんですよね。家事机にはちょっとした工夫も…。

引き戸がスライドする吊り戸棚

無垢の杉板紅白引き戸の吊り戸棚は見せる収納と隠す収納。取り出しやすい戸棚です。取りやすい高さの開き戸って、頭を打ちやすいんですよね。

雨風に強い広い軒と格子の雨戸と屋根

  • U邸_軒
  • U邸_木格子雨戸
  • U邸_軒と木格子
  • U邸_屋根

日本の暮らしを守る屋根の軒

屋根の張り出し、軒を長くするのは、四季のある日本の家に合わせた工夫。古い建物は軒が長いものですが、最近は短い軒の家が多いですね。張り出した軒は、夏の暑い日差しが部屋の中に入ることを防ぎます。冬は太陽が下がるので、暖かい日差しが部屋の中に入り込む、ちょうど良い工夫なのです。雨風から壁を守り、少しの雨なら窓を開けておくこともできます。

京町家のような木格子の雨戸

町家大工都倉の家の特徴の一つでもある木格子の雨戸は、閉めている時も光を取り込み外からの目線は遮ります。京町家のようなおもむきを漂わせます。木格子は軽量なのに、無垢の木なので強くて丈夫。雨風から部屋を守りなす。

地震から家を守る軽量な屋根

錆びにくく軽量なガルバリウム の屋根は建物の頭を軽くします。地震の時、重い瓦屋根の方が、力を受けやすいのですが、軽量な屋根は地震に強い木組みの構造と相まって、中の人を守ります。柔構造の伝統的な木組みの家は一気に倒壊することが少ないそうです。

テレワーク対応の書斎

  • U邸_書斎
  • U邸_机
  • U邸_本棚

家で仕事をしたり、物を書いたり、書斎がステータスではなく、実用性で必要な時代。多くの書物を収納し、居心地の良いスペースはテレワーク時代の2020年代は家づくりの大切な要素になってきました。パソコンと周辺機器などの配線も配慮した書斎です。パソコン周辺には無機質なものが多いからこそ、無垢の一枚板の机は、ここで働く人を支えてくれます。

程よい明るさの居室

  • U邸_居室
  • U邸_木格子の出窓
  • U邸_格子窓
  • U邸_障子の工夫

木格子の雨戸と障子が程よい日差しで心地よい居室です。自然光を調節できる障子は日本の住まいの工夫です。出窓の障子、写真ではわかりにくいのですが、鴨居がないんです。支えがない不思議な障子。じつはL型金具を工夫して、壁から支えているのです。建具職人と大工がコラボした工夫です。

杉板壁のトイレ

  • U邸_トイレ扉
  • U邸_トイレドア
  • U邸_トイレ

杉板なのに現代的な紅白の縦縞模様のトイレ扉。取っ手には曇りパネルのスリットが入っているので、中の灯りがわかります。中の確認が可能。デザイン性はもちろんですが、杉板の壁面と腰板は防水パネル。どちらも掃除が手軽な工夫でもあります。

まだまだ紹介しきれていません

こちらで紹介したことは、伝統の技で作る土壁の住まいの工夫や特徴のほんの一部です。YouTubeではさらに動画を組み合わせて、リモート・オープンハウスをお届けしています。是非、下記もご覧ください。

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次回は土壁について、工事の時の様子を紹介します

次は町家大工都倉の住まいの特徴でもある、土壁の家を工事の写真とともに紹介します。